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日付 2006/11/14 16:52
 
タイトル PS3、待たすマーケティング・その2(羊)
 
カテゴリ
マーケティングの実際
 

PS3の行列騒ぎは人気の証であると、おおむね好意的に報道された。たとえばasahi.comではロイター発で初日の完売を次のように伝えている。

ソニーのPS3が国内で発売、都内量販店で早朝に完売
 [東京 11日 ロイター] ソニー<6758.T>傘下のソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は11日、新型ゲーム機「プ レイステーション(PS)3」を世界に先駆けて国内で発売した。都内各地の家電量販店などでは、発売を待ちわびるゲームファンらが、前夜から店頭に集まる 光景がみられた。ただ、SCEからの出荷量が需要に対して非常に少ないため、しばらくは品薄状態が続きそうだ。
- asahi.com 2006年11月11日13時14分

発売と同時に客が殺到したため受付を自主的に制限したにもかかわらず、業界の信用問題にもかかわるなどと散々コケにされたソフトバンクとはえらい違いである。

慢性的な品不足状況を演出することによって、圧倒的な売り手市場を作り出すマーケティング手法がある。羊ではこれを「待たすマーケティング」と呼び、3つのカタに分類した。すなわち、1)予約マーケティング 2)注文生産マーケティング 3)限定マーケティングの3つである (拙稿「ソフトバンク、待たすマーケティング?」)。この3つ以外、たとえば予想外の注文殺到によるパニック、初期不良による生産の遅れ・出荷の停滞、早すぎた発表による準備不足などは、明らかなミス・マーケティングであって待たすマーケティングの範疇には入らない。

ソフトバンクのシステムダウンが予想外のミスマーケティングであるなら、PS3の初期不良もそうであるとなぜ言わないのか?PS3を求めるユーザーが発売前から徹夜もいとわず「行列」をつくる行為が免罪符となっているからだ。

「深夜からお客さんに徹夜をさせて、並ばせて、店員さんも総動員する理由ってのがいまいち理解できてなかったりします。(略) 徹夜で行列を作って販売という行為はソニーが大量に在庫を渡してくれないと出来ないのですね。(略) そこで、行列を作ってくれる店舗にだけ、大量の在庫を卸してるんじゃないかなぁ、、と。例えば、前もって、予約制にするとか、上記のような抽選券システムにするとかで、無用な混雑は完全に避けられるはずなんですが、そうやって、混雑を避けるようなことをしてないんですよね。んで、プレイステーション3の販売騒動というのは、ソニー側が故意に演出してやってるんじゃないかという気がしてくるわけです」
- プレイステーション3販売における混雑の演出 : ひろゆき@オープンSNS)

待たすマーケティングは、おおまかに言えば、人気があって常に品不足であることの演出である。この点でソニーは一歩も2歩も上手である。伝家の宝刀と言ってもいいくらいである。マスコミは百も承知で便乗しているわけだ。孫さんもこれぐらいずぶとくやって欲しい。

本日の知恵のネットワークス:

ポストモダン・マーケティング―「顧客志向」は捨ててしまえ! (単行本) スティーブン ブラウン (著), Stephen Brown (原著), ルディー 和子 (翻訳)



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投稿者 CMO
 
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