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日付 2008/04/15 17:06
 
タイトル 大丸のお客様第一主義(羊)
 
カテゴリ
ブランドとその周辺
 

日本のブランド・その4
大丸である。先義後利である。「せんぎこうり」と読み、次のように伝承されている。

元文元年(1736年)、業祖・下村彦右衛門によって「先義而後利者栄」を事業の根本理念として定めました。この言葉は中国の儒学の祖の一人、荀子の栄辱 編の中にある「義を先にして利を後にする者は栄える」から引用したものです。企業の利益は、お客様・社会への義を貫き、信頼を得ることでもたらされるとの意味で、言い換えると「お客様第一主義」「社会への貢献」となります。これは、大丸グループ共通の精神、営業方針の根本となっています。
- 企業理念(大丸)


下村彦右衛門(正啓)が自ら筆を起こし掛け軸にして全店に配布、これを大丸の商魂とするよう命じたとされる(photo by Daimaru)。

もちろん、彦右衛門(大丸)の成功は、お客様第一主義だけでかなうわけがない。彦右衛門は環境変化への適応(対応の速さ)で群を抜いていたと言われる。「現銀掛け値なし、一括仕入れ」や「福引付き大売出し、商標入り芝居の小道具の提供、名入り貸し出し傘、寺社への名入り鳥居や提燈の寄進」(栗田美和子)など越後屋等で成功した手法はほとんどそのまま取り入れている。悪く言えばマネシである。それでは、どこが秀でていたのか。簡単に言うと「精度」である。マネジメントの一つ一つが高い精度まで掘り下げて実行された。客を蔭でも敬称を用いること、客のためにならぬ物は売らぬこと、客に上下をつけぬこと(人列伝)、、、「先義後利」という指針はここまで具体的につきつめられ、マニュアル化されている。

2004年の大丸再生物語は、奥田指揮による「変化への対応」と「お客様第一主義」への原点回帰がカギとされている。奥田たちによる新時代の「先義後利」マネジメントは、「最大のお客さま満足を最小のコストで実現する」(IRマガジン)という経営体質に要約されている。そのシンボルが大丸札幌店である。

こうした改革の結果、大丸は百貨店業界トップクラスの営業利益額と率を達成し、2004年2月期には、連結・単体ともに、営業・経常・当期純利益すべてに おいて過去最高益を更新した。2003年3月にオープンした札幌店は、こうした経営改革から生まれた新しいビジネスモデルによって実現した店舗で、改革以前であれば800名程度の社員を必要とする規模でありながら、490名という少人数での運営が可能となり、通常3~4年かかるといわれる営業黒字化を開店 初年度で達成してみせた。
奥田の言葉によれば、事業は生き物だという。環境の変化に応じて進化を続けないと絶滅してしまう。経営改革の核となったこの発想こそ、大丸が287年間持ち続けてきた経営理念であり、今後も引き継がれていくDNA「先義後利」そのものである。
- IRマガジン2005年新春号 vol.68

ところでさて、現代の並みの百貨店はなぜ衰退したのだろうか。大丸札幌店にその秘密が隠されている。札幌店は少人数ではあるが「新マーチャンダイジング情報システムにより、売場の拡縮が容易になり、商品ロスや品切れロスが軽減」(関西学院大学経営戦略研究科)したことが成功要因の一つに数えられている。

札幌店は集客力で他を圧倒した。並みの百貨店に集客力がないのは、欲しい商品がないか、もしくは見つからないからである。

参考記事:大丸札幌店、丸井今井を猛追 09年見通し売上高 500億円突破
 百貨店の大丸を傘下にもつJ・フロントリテイリングが十四日発表した二〇〇八年二月期連結決算で、大丸札幌店の売上高が前期比4・0%増の四百九十 九億九千九百万円と五百億円の大台まであと一歩に迫った。〇九年二月期は五百億円を突破し丸井今井札幌本店にさらに接近するとみられ、地域一番店の座をめ ぐる争いが白熱化しそうだ。
 大丸札幌店の〇九年二月期の売上高は、同5・4%増の五百二十七億円を見込む。J・フロントの奥田務社長(大丸会長)は記者会見で、「札幌店の立地、規模からしてまだ伸びる。地域一番店が見えてきた」と述べた。
 大丸が開業した〇三年は、同店の売上高が約三百三十億円で、丸井今井札幌本店は六百四十億円あった。だが、この間、大丸が増収を続け、〇七年の差は約六十二億円まで縮小している。
- 北海道新聞 04/15 08:36

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投稿者 CMO
 
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