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ブログ記事詳細
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日付
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2008/09/18 16:37 |
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タイトル
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だれに ものを いうか(羊)
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カテゴリ
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羊をめぐるマーケティング
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広告キャッチフレーズを考え出す手順はあるのか?実は、羊には明快な手順が一つだけある。秘密にしておく理由もないので公表しよう。大枠だけ示すと、次のようになる。
1) 箇条書き 2) 優先順位 3) 選択 4) 検査
まず1)だが、これは「何を言うか」のリストである。「何を」というのは、もちろん「商品情報」のことである。「箇条書き」には、「1箇条に一つの事実」という明らかな原則(a)と、「箇条書きできる情報はすべて」という羊ルール(b)がある。箇条書きの意味を、文の頭に黒丸をつけるぐらいに考えていると、(a)もにわかには理解できないかもしれない。三洋電機のドラム式洗濯乾燥機「アクア」のニュースリリース(2008年1月21日付け)から例をとって説明する。
商品の主な特長 1. 世界初!※1空気(オゾン)の力で汚れを分解する「オゾンすすぎ」 残留皮脂成分を約50%削減 2. 薬剤を使わず、空気(オゾン)の力で除菌・消臭・汚れ分解 業界初!※1ダイヤル操作で自由な時間設定「エアウォッシュ3.0」 3. 業界初!※1風呂水を洗濯槽内でキレイに浄化して、捨てずに使う 水道水わずか約7L※2洗濯を実現「アクアループダイレクト」
これも箇条書きのようだが、すぐにわかるように 1.には「世界初のオゾンすすぎ」と「残留皮脂成分を約50%削減」という、少なくとも2つの商品情報(=事実)が含まれている。原則(a)に従って2つの箇条に分けるべきである。こういう風にして、コピーライターは取材したすべての商品情報を、意見をまじえずに淡々と箇条書きにしていくのである。ちなみに上記のアクアの例では、価格、サイズなど商品仕様は除いて、主な特長として3個、その他の特長として7個、計10個が取り上げられている。これですべてとはとうてい思えないが、すでに企業の「編集」の手が入ってる。「記事にする場合は、商品情報はこの中から選んでよ」という企業の気持ちが入ってるのである。できれば避けたい。
さて、2)優先順位である。すでに、訴求するべき事実=商品情報(これを訴求ポイントと呼ぼう)の長いリストができている。そのリストにランクをつけるのである。2つの訴求ポイントを比べて優先する方を上に持ってくる。これを繰り返せば、一番重要なポイントが一番上にくるはずである。それでは「優先順位を決める基準は何か」ということになろう。2つを比べて「こちらの訴求ポイントの方が順位は上だ」と判断する基準があれば、この手順はそれほど悩ましい手順ではない。ここで「だれに」の出番となる。この「広告」は「だれに」向ってメッセージを届けようとしているのか、この商品は「だれに」買っていただきたいのか、この商品の「見込客」はだれか。訴求ポイントの順位付けには「消費者」の視点が欠かせない。パックマンの生みの親である岩谷徹氏の話が参考になる。
ここでは、ナムコ入社時の最初の数カ月間で受けた、デパートの屋上での新人研修での経験が生きていたという。当時、屋上にはコインを入れると動く木馬が置かれていた。通常の木馬のほか、アニメキャラクターを模した木馬も置かれていたが、圧倒的に通常の木馬のほうが人気があった。不思議に思った岩谷氏 がベテランの管理者に尋ねたところ、「どの木馬に乗るかという決定権は母親にあり、ちょっとでも子どもが落ちて怪我をしそうなものには絶対にお金を入れない」という答えが返ってきたのだという。 このことから、「もの作りには子どもの目線、親の目線が必要であり、いろいろな『物差し』を自分の中に持たないといけないと、入社2カ月で学んだ」(岩谷氏)という。また、子どもたちが嬉しそうな笑顔で木馬に乗っている様子を見て、「こういう笑顔になってもらえるようなものを作るぞという使命感 を覚えた」(同氏)とした。 - インベーダーとパックマン開発者に学ぶ「ヒット作を生み出す秘訣」(CNET Japan 2008.09.10)
もの作りだけでなく広告でも事情は同じだ。商品が木馬であれば「どの商品を買うかという決定権は母親にあり、ちょっとでも子どもが落ちて怪我をしそうなものには絶対にお金を払わない」。「何を」言うかは「だれに」言うかで決まるのである。三洋「アクア」の一番「世界初」は、いったいだれに向けての物言いなのか?
ここまで来れば、キャッチフレーズまであと一歩である。3)選択とは、この場合上から何番まで訴求ポイントを絞り込むか、ということである。エイビス・レンタカーのお手本では一つあればよかったが、いつもそうだとは限らない。電気量販店の店頭POPであれば、訴求ポイントは3つから5つに絞られている。もちろん優先順位は上から順番。訴求ポイントが20箇条ほどの標準的な商品の場合、羊の試算では、訴求ポイント3つで約50%の顧客の購入理由となりうる。5つなら65%。
最後に、4)検査である。できたキャッチフレーズを品質検査にかけるのだ。これには羊が考案した必殺の検査手順が存在する。「ダカラカッテネ」判別法という。これについては「キャッチフレーズの検査薬」を参考にしていただきたい。J.ニールセン考案の「月並み検査」も有効である。こちらについてはニールセンの「タグライン・ブルース」に詳しい。両検査のエッセンスだけ抜き書きしておく。
キャッチフレーズの後に「だから買ってね、(商品名)」とつけてみることです- 羊 テキストを書き換えて、正反対の内容にしてみる。そんなことを言う企業があるだろうか?もしなければ、元のコピーにもたいした内容はないということになる - ニールセン
[関連サイト]
小売の説得術
マーケティングの基礎知識・その4(羊)
広告マーケティング21の原則(2)
購入理由のべき乗則(羊)
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