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日付 2008/10/06 15:28
 
タイトル ユーモア広告、見識者の勘違い(羊)
 
カテゴリ
マーケティングの実際
 

電通ワンダーマンの高野基という方からニューズレターをいただいた。同社の公開コラムWunderman's View (第1木曜日配信)のNo.68で、お題はダイレクトメールへの「ユーモアのすすめ」(10月2日付け)。

「広告におけるユーモア表現の効果」については、すでに結論が出ていて解決済みのはずであるが、ときどき蒸し返す人がいて、高野さんのレターでも「研究者や見識者の諸説」としての2、3の研究が紹介されている。蒸し返す人が研究者(大学教授?)や見識者(広告エージェント?)しか居ないのも不思議だが、紹介される諸説がおおむね「ユーモア表現を加えた場合は、ない場合と比べて、より高い効果を得られるのでなないか」という主張になっているのはもっと不思議だ。

すでに解決済みの結論とは、もちろん「そんなバカなことはない」である。研究者や見識者からの言は聞いたことがないが、ダイレクト・マーケティングに携わる実務家からは何度も聞かされている。その中の一人、ジョン・ケープルズはつぎのように言う。

気のきいたコピーと同様、ユーモラスなコピーも、100人のコピーライター中99人は避けた方がいい。
- 「ザ・コピーランティング」J.ケープルズ

その理由は同書に直接あたっていただきたいのだが、それはともかく、ケープルズの主張は広告の効果(成果=売上)で実際にテストされているのであがらえない。 偉大な先達、クロード・ホプキンスもレスター・ワンダーマンも、まったく同じ結論に達している。

高野さんはダイレクト・マーケティングの人(電通ワンダーマン アカウント・プラニング第1部 シニア・アカウント・エグゼクティブ)だから、導師ワンダーマンの教えに敢然と異を唱えるからには、実践に基づく最新のデータをしっかりと抱え込んでいらっしゃるに違いない、これはぜひ読んどかなくては、と期待して読み進めたのであるが、そんなことはなかった。なあんだ。彼があげた2例のうち1例。

通信サービス事業会社:法人顧客向けバレンタインデーDM
通信サービス事業会社では、法人顧客のリテンションを目的として、バレンタインデー当日に、TVCMで起用中の人気女性モデルが同社のセールスレディに扮して、レターでこれまでのサービス利用のお礼を伝えるとともに、特大サイズのチョコレートを贈ったのである。
- ダイレクトメールへの「ユーモアのすゝめ」 高野 基

これがどれぐらい効果(成果=売上)があったのか、彼による解説は次の通り。

実施されたのは十数年前。本命ではない「義理チョコ」に対しても、ホワイトデーには2倍、3倍のお返しが当たり前と言われたバブル景気の時代である。当時 の風潮から、このDMの特大サイズのチョコレートによって取引拡大を、との願望を込めたバレンタインデー限定のユーモアと読み取れる。人気女性モデルの笑 みと特大のバレンタインチョコレートが、DMを受け取った職場に好印象と話題を提供したことが容易にうかがえる事例である。
- 同

え、まじ? 「容易にうかがえる」ぐらいは、まあ大目に見よう。調べればわかることだ。しかし、「DMを受け取った職場に好印象と話題を提供したこと」がたとえ事実であったとしても、DMの成果は売上でしか測れない。破門。

 [関連サイト]

広告にエンターテインメントは必要か(羊)


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投稿者 CMO
 
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