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日付 2009/08/26 11:37
 
タイトル 服従するニワトリ(羊)
 
カテゴリ
インターネットCMの短い歴史
 

インターネットCMの短い歴史:その12

インターネットCM元年の2004年は、「Subservient Chicken=服従ニワトリ」がチキンサンドの広告キャラクターとしてデビューした年でもある。


Subservient Chicken(バーガーキング)
今でもやってます。もう5年になるのか。

あなたが某企業(仮に保険会社としておく)の宣伝部長であるとしよう。広告代理店が持ってきた今度の広告キャンペーンの企画書の中に、「インタラクティブ」という言葉を見つけた時は、この「服従ニワトリ」を思い浮かべるのが健全な反射神経というものだ。

ハンバーガーチェーン Burger King が開設した奇抜な Web サイトが、わずか1週間で4600万ヒットを獲得。人気が沸騰し、無数の Web ログが生まれ、1件のハッキングがあり、少なくとも wiki も1つ誕生するなど、話題を呼んでいる。
この人気サイトで 訪問者を待ち受けているのは、ニワトリの着ぐるみをまとった人間が扮する『Subservient Chicken』(服従ニワトリ) だ。このニワトリは、Burger King のキャッチフレーズ「Have it your way」(お好みどおりに [調理] いたします) を体現。アダルト「覗き見」サイトでしばしば見られるように、ユーザーが命令を入力すると、それに服従する。サイト訪問者は愉快がって、貪 (むさぼ) るように夢中になっている ── そして Burger King は、消費者が新商品『TenderCrisp』チキンサンドイッチも貪るほど多く食べてほしいと願っている。このサイトは TenderCrisp 宣伝キャンペーンの一環なのだ。
- 「服従ニワトリ」が人気、Burger King サイトに訪問殺到(Japan. internet. com 2004.04.19)

バーガーキングが注目したのは、「テレビを見ないためテレビ CM の効き目がない」若者男性いわゆる「失われた男たち」 に、訴求する手段を持つことだった。若い人たちが従来型の広告に抵抗感を持っていることを考慮し、型破りな「対話型Web サイト」を使って興味を引こうとした、としている。今なら「インタラクティブCM」というところだろう。

インターネットはもともとが「対話型=双方向」メディアである。バナー広告を見てクリックする、ネットショップで買い物をする、オンラインバンクで振込をするなどなど、たとえ一回限りのセッションであっても「双方向」であることに変わりはない。それをことさら「インタラクティブ」と言い換えるからには、なにか意図があるに違いない。たとえば、ビデオリサーチインタラクティブ社長の荻野欣之さんの発言。

※※※※※の広告は、広告接触時点での単なるレスポンス獲得を目的としたものでなく、ブランドメッセージの浸透を目的としている。このように広告接触時点でのインタラクティビティがコミュニケーションの濃度を引き上げ、エントレインメント(同調作用=羊註)を引き起こす。濃密なコミュニケーションは良好なクリック効率に反映し、結果としてレスポンスの質にも変化をもたらす。(日経産業新聞 2009.08.25)

日付がなければバーガーキングと勘違いしてしまいそうだが、※※※※※はアフラックのこと。わけがわからないだけでなく、つっこみどころも満載だが、とりあえず羊流に翻訳すればこうなる。「この広告に効果がなくてもがっかりしてはいけません。アフラックと言う名前はしっかり覚えてもらえるはずですから」。やれやれ。


アフラック・新EVER広告 on msn

もうひとつ、宣伝部長には必須の反射神経。広告代理店が「ブランディング」という言葉を口にした時には次のような行動をとることが望ましい。
* 燃えている牛を頭に思い描くこと。
* 前回の広告は効果がなかったことを確かめること。
* 広告代理店をすぐさま変更すること。

連載:インターネットCMの短い歴史(羊):
2004年のキーワード
Flashビデオ、2004年のゲームチェンジャー
アップル、アマゾン、クロスメディア
リッチメディア広告の現代的諸相・海外編
リッチメディア広告の現代的諸相
クロスメディア
広告量の減少とインパクトを求める傾向
双方向テレビ
ブロードバンドコンテンツ
インターネットCMの夜明け前
インターネットCMの短い歴史(序)



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投稿者 CMO
 
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