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日付 2010/01/28 17:54
 
タイトル おすすめ1!2!3!の効用(羊)
 
カテゴリ
情報のロングテール
 

日立アプライアンス(日立AP)の白物家電カタログが「見やすくなった」と好評だ(日経産業新聞 2010.01.21)ということで、早速カタログを取り寄せてみた。

訴求ポイントを3つだけに絞り込んだ、いわゆる「1・2・3(ワン・ツー・スリー)」方式。これをカタログの表紙から採用している。


冷蔵庫のカタログ表紙。中面でも、すべての機能を羅列していた従来のレイアウトを改め、メリハリを付けて簡潔に説明している(とはいうものの、1が真空チルドで、2がフロストリサイクル冷却では、何を言いたいのかさっぱりわからんけど)。

この方式は2009年の秋から採用されている。きっかけは、その年の春の冷蔵庫カタログの虚偽説明。「リサイクル断熱材を使用」とうたっているのに、実際にはその断熱材はほとんど使っていないことで、公正取引委員会から排除命令を受けた。

この時点からカタログの見直し作業が始まったのだが、正確で間違いのない説明だけでなく、「親切で、わかりやすい」表現にまで踏み込んだのが怪我の功名。家電量販店からも「お客さんに薦めやすくなった」(日経産業新聞)と声があがるほど評判になった。

ところで、訴求ポイントは3つで十分なのだろうか。カタログだけでなく商品POPなども含めて紙のメディアでいえば、ほぼその通りだ。ロングテール・エコノミクスが明らかにしたように、自然なマーケットでは商品の販売順位と販売台数とが「べき乗則」(ある順位の販売台数は、トップの台数をその順位でわった数)に従っている。それと同じ理由で、ある製品の購入理由(順位)と販売台数が、やはり「べき乗則」に従っていると考えられる(購入理由のべき乗則)。その場合、上位3点の購入理由=訴求ポイントで、5割を超える販売台数をおさえることができる。

スペースに限りのある紙面にすべての機能を並べても、読んで理解してくれる見込客が半分以下なら、ポイントを3つに絞って5割の客をじっくり説得した方が効果が高いというわけだ。無差別にばらまくのでなく、見込客を半分に絞っておけば、カタログを印刷するコストも半分で済む。

じゃ、残りの半分はどうするかというと、ウェブサイトを使うのがいま一番有効な訴求方法である。言いたいことが21有るとしたら、購入理由の高い順(=アクセス頻度の高い順)で機能を上から並べていけばいいのである。下位の18項目で、残りの5割をカバーできる。

当然だが、訴求順位が下位の項目は、上位の項目よりもアクセスが少ない。だからといって、下位の項目の価値が低いと決めつけるわけにはいかない。上位の項目(機能)も下位の項目(機能)も、情報としては「等価」であることがロングテール市場を成り立たせる必要条件である。それが購入理由である限り、探しあてることができさえすれば必ず買っていただけるのである。私たちが、「すべての情報をウェブへ」と強く主張するのは。まさにこういう理由によっている。


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投稿者 CMO
 
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