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日付 2010/07/07 16:55
 
タイトル 危うし!iPad(羊)
 
カテゴリ
マーケティングの実際
 

来店客へのアプローチ・ツールとしてiPadほど便利なものはない。クリップボード替わりに手に持って、画像や動画を呼び出しながら客の質問にスマートに答えることができるし、そのまま商談(電子見積や申込書の作成)にも進むことができる。場合により、客に持たせて好きな色を選んでもらったり、オプションをつまんでもらったりすることも可能だ。


iPadで新車のシート選びをするスティーブ。(イメージです=羊)

こんなバラ色の未来がすぐにも実現しそうな勢いのiPadだが、そうはイカのなんとかとばかり水を差す研究結果が報告されている。

固い椅子に座ると判断も厳しくなる。重いクリップボードを持つと判断も重いものになりがちだ――物理的な感触と社会的な認知の関係について研究する科学者 たちはそう述べている。
- 触感の違いが「判断」に影響:研究結果(WIREDVISION  2010.06.28)

(以下・同記事より抜粋)
・今回の研究では、触覚と社会的判断との関連性を調べるために、実社会で行なわれるやり取りを模したさまざまな実験を行なった。たとえば、求職者の履歴書を被験者に検討してもらうといったものだ。被験者が、[履歴書を見るのに]重いクリップボードを持っていると、求職者が真剣に職を求めていると捉える傾向が強くなり、また、自らの判断を特に重要なものと考える傾向を示した。
・通行人に、アンケートに回答してもらうという別の実験でも、やはり重いクリップボードを手にしていたほうが、社会活動に対する政府の財政支援につい て、より大きな金額を支持する傾向が高くなったという。
・ある社会的なやり取りの例に出てくる人物についての判断では、硬い木のブロックに触れた後の被験者は、やわらかい毛布に触れていた被験者に比べて、 より融通の利かない性格だと判断した。また、自動車の商談では、硬い椅子に座った被験者のほうが、やわらかい椅子に座った被験者に比べて、要求した値引きの額が350ドル高かった。


車中でiPadを手にする男性は、あくびをする乗客(写真奥)を見て「仕事帰りでへとへとに疲れている」と判断するのだろうか?(研究結果とは関係ありません=羊)

この研究がiPadの店頭利用に何の障害を引き起こすというのだろうか。「iPadは重い」「iPadは硬い」というのが、実験との共通項だ。iPadをクリップボードがわりに使うのはかまわないのだが、これを顧客に持たせたりすると、顧客は「このセールスは売り込みに必死だ」と考えるようになる。見積局面では「(融通のきかない)このセールスには、大幅な値引きを要求したほうが得だ」と判断する。

iPadをアプローチ・ツールに利用したいなら、守らなければならないことは次の一事だ。

・客にiPadを持たせてはいけない(テーブルの上において、タッチ操作だけを許す)。


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投稿者 CMO
 
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